90年代中頃〜後半のファズ事情
1993年スマッシングパンプキンスの「サイアミーズ・ドリーム」と94年dipの「dip」でオーバードライブやディストーション以上な轟音の快感に私の耳がシフトしていった。
dipの1st、「ill」のリマスターを聴き、ヤマジ カズヒデの轟音ギター、ストラトの快感を思い出す | ガーってやればいいんだよ
この2つのバンドが世の中に与えた影響は結構大きく、フォロワー的なバンドの音をあちこちで聴いた、私も流行りものは好きなので90年代後半の歪みはストラトにファズだった。
そんな時代を経てアイバニーズが2000年ごろ(だったような)に発売したFUZZ FZ7を引っ張りだしてみる。
アイバニーズ TONE-LOK FZ7
普通に使えば普通にFUZZの音。
しかしこの機種にはDAMAGEという3段階に切り替えられるスイッチがついており、このDAMAGEを100%にした音が好きだった。
DAMAGE100%はブチブチ切れて音程感も失くなり、かけっぱなしにするタイプの歪みではない。
かけっぱなしにすると多分ボーカルからやめてくれと言われる(笑)
このFZ7のDAMAGE100%の個性的な音は、「一曲のリフのみ」というような使い方だと、意外性を発揮し聴いている方に深い印象を植え付ける。
ブチブチ切れる感がパーカッシブなカッティングにマッチし複音のリフを作った。
オペアンプはつやなしのJRC4558Dが2つ
DAMAGEを0にすればディストーション的な使い方ももちろんできる
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TONE-LOKは頑丈な作りだけどスイッチは弱い?
通称ゴキブリと不名誉?なあだ名のサウンドタンクシリーズの後にTONE-LOKシリーズは発売された。
弱々しいプラスチックのサウンドタンクシリーズの反動からかTONE-LOKシリーズは非常に頑丈な作りになっている。
そして、つま先があたってもつまみのレベルが変わらないまさしくTONE-LOKのアイデアは脱帽もの
一番踏みつけられるスイッチはサウンドタンクシリーズと同じ部品でかなり細い。
しかし15年ほど経った今でも問題なく切り替わる。
BOSSも切り替わらなくなることはよくあるので、耐久性は同じぐらいなのかな?でも見た目が弱そうなので損をしているような気がする。
TONE-LOKシリーズのスイッチ
サウンドタンクシリーズのスイッチ
TONE-LOKシリーズの人気
サウンドタンクシリーズからTONE-LOKあたりのIbanezはBOSSとの差別化からか、ルックスの試行錯誤が見て取れる。
有名なギタリストが使用したなどあまり見ないのでTONE-LOKシリーズの人気はいまいちだ。
ギターマガジン、リートーミュージック出版の以下のエフェクトボードファイルをパラパラ見ても誰の足元にもTONE-LOKシリーズは設置されていない。
もう1台個性的なエフェクターとして同じIbanezのTONE-LOKでLO-FI、LF7というのもあった。
このLF7とFZ7はともに宅録でボーカルやリズムマシンへのエフェクターとして、ギター以外で大活躍した(笑)
通常のバッキングのFUZZはBOSSのFUZZが歌にはちょうど良かった。
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音が個性的過ぎてバンドでは1曲のリフでしか私は使うことができなかったIbanez FZ7の個性的な音は、今後優れたギタリストの誰かが使い世に出るのではと思う。
普通のバンドにはあまりなじまないが、快感のFUZZの音だと私フカジは思う。
最後までお読みくださいましてありがとうございます。