なぜシールドにこだわるか
良い音を出すために尽きる。
良いギター、良いアンプがないのにシールドだけ高級品にしても良い音にはならない。
シールドとはギター・ベースの音をアンプに伝える道具なので、まず自分の気に入った音が出せるギター・ベースやアンプの用意が必要だ。
何十万、何百万も機器に投入するオーディオマニアはオカルトなどとたまに言われたりする。
目に見えない音で快感を得ている以上、私フカジは音もオカルトも似たようなもので信じたものの勝だと思う。
結局のところ、わかる人にはわかるが、わからない人にはわからない。
すでに40を過ぎた私フカジが中学生の頃、ブルーハーツにハマった。
当時あまり音楽に興味のない仲の良かった友人に、これならわかってくれるだろうと「未来は僕らの手の中」「リンダリンダ」などの入ったアルバムを貸したところ、感想は「全部同じに聞こえる」だった。
その後も彼は音楽はBGMのまま、それ以上にならないまま歳をとった。
もし、いまわからない人であるあなたは、今後も音楽に関わるのであれば、最後まで読んで、なんとなくでもわかるギタリスト、ベーシストになり、よいシールドに出会って欲しい。
あなたが今音楽に夢中になり、音楽から何かを感じ取っているなら、その夢中になっている音楽は、今回の記事のシールドの音のようなグッとくるなにかが集合したものなのだから。
一部の例外を除いてオーディオマニアの多くは自宅で自分のために音楽を聴いている自己満足の世界。
ギタリスト、ベーシストも自宅で弾いている間は自己満足だが、ライブになると見に来ている観客のために音を出している。
観客は友人としてのつきあいなどの場合としても1500円ほどのお金を払って足を運んでくれている。
せっかく足を運んでくれたお客様により良い音を届け、快感を感じてもらわないと、次回のライブは「たぶん彼氏とあそぶ」や「たぶんバイト」など、あるのかないのかよくわからない用事との引き換えで、のチケットを購入してもらえないだろう。
この「お客様が快感を感じるように」という気持ちがないとバンドの動員はなかなか増えない。
サービス業で「ホスピタリティ」という「もてなし精神」の言葉があり、業種の経験がなくても言葉ぐらいは聞いたことがあると思う。
いきなりBOOWYの話で恐縮だが、BOOWY結成前に地元の群馬に帰ろうとした氷室さんが、RCサクセションのライブをみてもう一度バンドをやろうと決心した。
私が思うにそのRCのライブを見た時、感の鋭い氷室さんはRCのライブ、清志郎さんからホスピタリティのようなものを感じたのではないかと私フカジは考える。
清志郎さん、氷室さんはカリスマ性や音楽の才能など天才的なうえに相当な努力もされているが、お二人とも若い頃伸び悩む時期があった。
そして観客、お客さんへ気持ちがでてブレイクへと向かっている。
若い頃、このホスピタリティ的なことに気がつくのはなかなか難しい。だが歳をとったいま考えると若い頃から気がついていた人もいた。
話はそれたが、1500円ものお金を払ってライブを見に来てくれているお客さんに1500円もしないシールドでギターの音を伝えるのは失礼ではないか?
シールドケーブルでギターやベースの音は変わるのか?
20年ほど前、現在はプロのベーシストとして活躍されている某氏と打ち上げか、または遊んでいる時、「この前モンスターケーブルを買ったら、弦を新品にしたぐらい音が変わった」という話を聞いた。
それまで私フカジはいつ購入したかわからないひょろひょろのシールド(一応メーカー品)を使用していたのだが、早速ケーブルを新調(予算がなかったのでモンスターケーブルは買えなかったが、VITAL AUDIOを購入した)してみたが、正直な所よくわからなかった。
今考えれば当たり前だが、当時の私フカジのボードはエフェクターを多用しており音痩せしまくっていた。
シールドを1本変えたところでDI直のベーシスト某氏ほど劇的な音の変化は感じとれないのだ。
自宅の練習でそのVITAL AUDIOを使いヘッドホンアンプにつなげ日々練習し数ヶ月経った頃、手元にたまたまVITAL AUDIOのケーブルがなかったので、ヘロヘロのケーブルをつなげたところ、
なんだ、この音は??
と、VITAL AUDIOの太い音が体に染みつき、ヘロヘロケーブルのあまりに音の細さ具合に驚愕したのだった。
ここから私フカジは何本もシールドを買い替える底なし沼にハマり、同時にエフェクターの数がどんどん減っていくことになる。
そしていまだに所有しているシールドはがMONSTER、PROVIDENCE、CAJ、FENDERなど8本。
シールドケーブルは重要で確実に音が変わります。
アンプ直やシンプルな足元のギタリスト、ベーシストはなおさらシールドに拘ったほうがよい。
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シールドケーブルの選び方
安いヘロヘロのシールドと高級シールドは劇的とも言えるほど音が違います。
しかし、CANAREレベルのシールドと高級シールドで音のブラインドテストされたら、残念ながら私フカジはたぶんわからないと思う、が、音楽は気持ちや見た目が非常に重要だ。
見た目を含めて音を出していると自信に繋がるせいか、確実に出音が変わってくる。
なのでまずはよくわからなくても、自分が感じるよい音を出しているアーティストと同じシールドを使うところから始めるとよいと思う。そしてその音を体に染み付かせる。
好きなアーティストと同じ機材は音をイメージしやすい、そしてイメージでさらに出音が変わる。
フカジ所有にお気に入りシールドのレビューです。
MONSTER CABLE ジョン フルシアンテ、フリー使用
ケーブルの大切さを私フカジに教えてくれた某氏が「新品の弦に張り替えたぐらい変わった」と表現したMONSTER CABLE。
当時使用していた私のストラトは低域が足りないような気がしたので、ギター用ではなくベース用をフィーリングで選択したという経緯で購入。
このベース用は亀田誠治さんやフリーが愛用ということで最高のベーシストお墨付きグレードのケーブル。ギター用のMONSTER ROCK シリーズはジョン・フルシアンテが使用。
この太いケーブルとジャックの存在感はたまらない。
MONSTER BASSはもう10年以上愛用しています。もう僕のベースの一部になっている感じ。〜〜中略〜〜僕はVOODOOからアンプやDIからアンプまでも全部MONSTER BASSでつなぎます。
亀田誠治 ベースマガジン 2012年 7月号 P37 リットーミュージック社
>>Yahoo!ショッピングでMONSTER CABLE BASS(亀田誠治、フリー使用)をみてみる
VITAL AUDIO 奥田民生使用
ギターからエフェクターまでがカールコード、エフェクターからアンプがストレートのコードという接続でやっていた時期がありました。
カールコードになるだけで音が良くなる気がするという民生さんの言葉がある。
民生さんのあのよい音がこのシールドで作られていると思うと最高じゃないですか。
PROVIDENCE TOKIE使用
このシールドは使用していた時期が長かったですね、太くて信頼できる音。MONSTERを購入するまで使ってました。これはPROVIDENCE SHARKです。
TOKIEさんはB202を使用とのこと、TOKIEさんの艶や色気が漂ってきそう。
そう、音を出した瞬間、自分にとってクるかどうかが重要、さすがTOKIEさんいいこといいます。
シールドケーブルが違うだけで、同じ楽器の鳴りがこれほど違うのかと実感しています。こだわりポイントと言うよりは音を聴いた時にクるかどうかで選んでいます。
TOKIE ベースマガジン 2012年 7月号 P37 リットーミュージック社
EVH VAN HALEN Premium Instrument Cable
ヴァン・ヘイレンの大ファンというわけではないですが、あの音は気持ちいい何かがドバっとでてくる。
自宅でちょうどよい長さの2mがあり、スイッチクラフトのプラグでケーブルも柔らかくとても使いやすいシールド。
ヴァン・ヘイレンが好きなら迷わずこれでしょう。
FENDER Platinum Electric Guitar Cable
私フカジのシールド買い替えの底なし沼をストップさせた一本。
手持ちのストラトに合うシールドでこれ以上のものはたぶんない、ハーフトーンの鈴鳴りが艶々。
>>楽天市場でFENDER Platinum Electric Guitar Cableをみてみる
手元のギターやベースと相性の良いシールドに出会えると良いですね!
最後までお読みくださりありがとうございました。
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photo credit: Igorza76 Capsula. Mundaka Festival via photopin (license)