- DF-2に初搭載された擬似フィードバック発生エフェクター
- その後SE-70などのマルチエフェクターや後継機種FB-2に搭載
- 擬似フィードバックを快感に変化させるには?
フィードバックの快感
画像:実際にジミヘンが使用したフェンダー、ストラトキャスター68年製 音楽博物館EMP(Experience Music Project)シアトル 展示物
フィードバックの快感は倍音具合とロングトーンだ。
大音量でギターアンプのゲインアップや歪みエフェクターを使うと初心者でも比較的容易にフィードバックは発生する、しかし発生した音を調整し快感音としてコントロールするには技術がいる。
発生原理はわかっているのだが、偶然的要素も強く音の調整は自分の耳と感性に頼るしかない。
ギターアンプの高出力化に伴ないサスティンは伸びた、しかし音の減衰が避けられない楽器であるギター出力音の永遠を望む想いがフィードバックとなる。
想いが先か、フィードバック発生が先かはわからないが、フィードバック奏法の名手たちはノイズに気持を込め「フィードバック」という快感へ昇華させた。
フィードバックを発生させるエフェクター
フィードバックを発生させるには大音量という演奏環境が必要。
大音量という演奏環境に関係なく発生させることができるように開発されたのが、フィードバッカ−というエフェクターである。
- BOSS DF-2
- BOSS FB-2
- BOSS SE-70
- BOSS GT-8
- BOSS GT-PRO
※手元にある資料で確認できる機種です。他メーカーでもあるかもしれませんご了承ください。
BOSS DF-2
参考画像:2006年 THE BOSS BOOK2 P81 シンコーミュージックエンターテイメント
返送されてきた愛用者カードの中に「フィードバックするエフェクターがあったらよい」というのがあって、これはできるんじゃないかと。オーバードライブ回路に発振回路を加えればいいんですからね。でその日の残業中にできてしまったんです(笑)(BOSS 山田氏)
参考画像:2006年 THE BOSS BOOK2 P8 シンコーミュージックエンターテイメント
フィードバッカーはこのDF-2からスタートしている。
踏み込んでいる間だけフィードバックが発生する仕組みになっており、オーバートーンつまみで倍音の調整が可能。
本物のフィードバックと比べると「作られた音」感は拭えないが、倍音の調整しだいで結構グッとくる音になる。
また、踏みっぱなしでフィードバック音を発生させながら別に演奏できるので、曲のイントロでフィードバック音とブラッシング音やカッティングを組み合わせ音に厚みをつけるアレンジなどしていた。
フィードバック音に重ねる音はコードストロークでは濁るので、ブラッシングぐらいが実用的。
2016年のいまはルーパーがあるので、あまりこういう使い方はしなくてもいいかな。
この後マルチエフェクターのSE-70を導入しさらに擬似フィードバックを活用することとなる。
(画像:THE BOSS BOOK 2,2006年10月25日, p.38, シンコーミュージックエンターテイメント)
BOSS SE-70(マルチエフェクター)
私フカジがもっとも使い倒したSE-70にフィードバッカーがマルチ初搭載されていた。
SE-70に搭載されたフィードバッカーはDF-2と(FB-2とも)使い勝手が大きく異なる。
- フィードバックの音色が細かく設定できる
- EV-5などのエクスプレッションペダルでラッチ設定ができる
特にラッチ設定はペダルから足を離してもフィードバックが鳴り続けるので、その後にフェイザーやパンニング、ピッチシフトなどエグくエフェクトをリアルタイムでかけることができ、飛び道具的な使い方ができた。
ただ擬似フィードバックがなっているだけでは無機質だが、リアルタイムでエフェクトをかけるとその音に気持ちが入る。
例えばフェイザーやコーラスでうねらせたり、ピッチシフトのアーミング効果で感情を込めることができる、、、しかしこれは全身で表現できる本物のアーミングのパフォーマンスには及ばないが(笑)
フィードバッカーのラッチ設定可否は重要だと私は思う。
BOSS FB-2
今回の記事の中では新しいFB-2、ブースターにフィードバッカーがついた機種だ。
公式ページを見ると販売終了になっていた。そのせいかヤフオクやネット通販で高騰しており、アマゾンでも新品も中古もプレミアだ。
BOSSは販売台数が多いからアンチもいるがファンやコレクターも沢山いるから、販売終了品は高騰するのだろう。
もう2、3台買っとけばよかった(笑)
発振器を使うタイプのフィードバッカーとは異なり、アンプのスピーカーからの出力音を利用する方式のため、実際にギター弦を共鳴させる、自然なフィードバックを誘発します。
※アンプのスピーカーから出力音を利用する方式のため、ヘッドホン使用時などはフィードバック効果が得られません。
BOSS FB-2 公式ページより
https://jp.boss.info/products/fb-2/
FB-2のフィードバックはアンプのスピーカーからの出力音を利用しているとのこと、上記のDF-2やSE-70とは仕組みが異なるようだ。
従来機種に比べフィードバック音は自然だが、フィードバック音を鳴らしながら別のフレーズを弾く方法は、やりにくいというかフィードバック音が途切れてしまう。
フィードバック音を飛び道具的に使用せず、ロングトーンに自然なフィードバックをかけサスティンを伸ばすような使い方になると思う。
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DF-2とFB-2の違い
中を見ます。
左がDF-2、右がFB-2、FB-2は真っ赤です。
DF-2はアナログエフェクターでよくみるような感じですが、FB-2はデジタルですね。
DF-2とFB-2のフィードバック音はかなり違い、私フカジは当初戸惑ってしましました。
FB-2はDF-2発売から20年以上も経過しているのでより自然なフィードバックになっています。
どちらが良いというわけではないですが、使い方ですね。
私は慣れ親しんだSE-70が好きです(笑)
擬似フィードバックを快感に変化させるには?
DF-2やSE-70は擬似フィードバック音として、さらにエフェクターをかけ快感な音へと変化させてきた。
FB-2のフィードバック音は自然なので、ギターソロのロングトーンのサスティンを伸ばすためなど、控えめな使い方しか思い浮かびません、、、DF-2のあとフィードバッカーがブースターに搭載、FB-2がFeedbacker / Boosterであることが納得できました。
もちろんこれは私の使い方であって、もっと効果的な使い方があると思います。
フィードバックに感情を込めるには、フェルナンデスのサスティナーかなとも思いますがそれはまた別のお話ということで。
フィードバッカーはおまけ的なエフェクターですが、20年前はじめてこのエフェクターを踏んでフィードバックが発生し始めた時は驚きました(笑)
最後までお読み下さいましてありがとうございます。
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