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矢沢永吉表紙のベース・マガジン2001年10月号を読んで

2014-11-07

矢沢ベース0

氷室京介さんが音楽を始めるきっかけとなったのはキャロルというエピソードはよく知られていますが、先日の亀田音楽専門学校では布袋さんもキャロルの解散ライブの模様を観て、心を掴まれたというようなことを話していました。

たまたま立ち寄ったブックオフに矢沢永吉が表紙のベースマガジンが格安であり、なんと20000字インタビュー。
直感的に(笑)これは買いだと思い、読み終わったので感想を。

永ちゃんの本は、はるか昔、「成り上がり」と「アー・ユー・ハッピー?」を読んでいますが、内容はさすがに忘れてしまいました。でも「成り上がり」については思い入れがあります。

「成り上がり」を読んだのは、高校生ぐらいの頃、当時サブカル誌だった宝島が、本の特集をしたのです。(宝島 9/24 NO.256 人生を変える一冊)

特集の一番最初が「成り上がり」二番めが「ライ麦畑でつかまえて」、三番が太宰治の「ヴィヨンの妻」だったかな、うろ覚えです

のび太のいうところの「字ばっかりの本」を最後まで読むことができなかった私は、宝島が本の特集をしていることに疑問を抱き、なぜこんな特集を組んだんだろうと思いましたが、田舎の高校生だった私は当時宝島にかぶれていまして、素直に信じてしまいました。

そこで「成り上がり」を購入して読んだところ、非常に面白い!本ってこんなにワクワクして楽しいものだったのかと目からウロコ状態で、二度連続で読んでしまいました。今40代ぐらいの世代は、ほぼ読んでいると思いますが、若い人にも読んで欲しい、お金が無ければ図書館にリクエストしてでも読むべき本です。

それまでは読書感想文の宿題のため「アルジャーノンに花束を」を選んだは良いが夏休みすべてを使っても読みきれず、また内容はさっぱりわからないまま、ぐらいの読書力でした。

しかし、この「成り上がり」は今までの本と違った。その後とくに永ちゃんに感化されたわけではなく、読んでスカッとしたんです。気持ちいい。

文章をまとめた糸井重里さんの力量もあるのでしょうが、やはり永ちゃんにはもの凄いパワーがあるのでしょう。

一番がこんなにこんなに面白いなら他の本も面白いはずだと思い、ライ麦もヴィヨンの妻も読みました。「成り上がり」程はガツンときませんでしたが、いつの間にか「字ばっかりの本」が読めるようになっていたのです。

酒を本格的に飲み始める20代前半まで、時間の許すかぎり本を読みまくり、その習慣は自分の糧になっています。まさしく「成り上がり」が人生を変える一冊になりました。宝島のあの特集には感謝です。

そのような経緯があり、この永ちゃん表紙のベースマガジンは悩む暇なくレジへ直行でした。

渋いですね〜この表紙。ベースを軸にした永ちゃんのインタビューなんて、なかなかないでしょう。
永ちゃんの言葉をありがたく読んでいると、アルコールにどっぷり浸かっていた自分が情けなくなります

ちょうど前回吉川晃司のモダンタイムの記事で書いた後藤次利さんのこともインタビュー中にありました。

〜ほんとに当時日本で3本の指に入るか、へたしたらトップなんじゃないかというぐらい、後藤次利はめちゃベースがうまかったと思いますよ〜(矢沢永吉『ベース・マガジン』2001年10月号, p.13, リットーミュージック.)

サディステック・ミカ・バンドとキャロルはいっしょにツアーをしていたこともあり、後藤次利さんとは仲が良かったということです。

矢沢ベース jpg

後藤次利さんが雑誌か何かのベーシスト人気投票で永ちゃんより順位が下だったことに嫉妬していたこと、おニャン子クラブやってたことについての話も興味深い。

また、あのアリオンのコーラス(ARION SCH-1)をプレミア価格にしたマイケル・ランドゥも飲み友達だとか、スケールの違う永ちゃんの話は面白い。

そして一番ビックリしたのは、FERNANDESの矢沢モデルの原型はお金がないので手作り、ビワ型のギターにベースのネックを無理やり付けたということですね(笑)
ピッチもよく合わないベースでギャラも発生する仕事をしていたと、もうロック以外の何物でもない最高です。

最後までお読みくださいましてありがとうございます。

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