BOSSのエフェクター用アダプター
こんにちはフカジです、いつもご訪問くださいましてありがとうございます。
今回はBOSSのコンパクトエフェクター用アダプターです。
BOSSのコンパクトエフェクター用アダプターは1977年ごろに発売、80年台後半にACAからPSAに移行、PSA-100シリーズはその後PSA-100⇒PSA-100G⇒PSA-100P⇒PSA-100Sとモデルチェンジを重ねてきました。
そして2017年「PSA-100S」がマイナーチェンジしています。
ACA対応のエフェクターにはACAを、PSA対応にはPSA、それぞれ専用アダプターのご使用をおすすめします。また、ACAがない場合にPSAで供給する方法も紹介していますので、最後までお楽しみください。
BOSSのACA-100からPSA-100S2まで歴代アダプターを画像でざっとご確認ください。
BOSS ACA-100
ACA-100とは日本製で９V、150mA、非安定化
発売時期は1977年にPH-1やOD-1が発売されているのでその頃かと思います。
ACA-100Gと比較すると一回り小さく電圧が150mAと低い仕様。
ACA-100のプラグの付け根は少しざらついた加工です。
ここで…エフェクター用アダプターの安定化とは？
この安定化という言葉ですが、波のある交流信号をどれだけ平らにならして直流にするかという意味で使用されます。
きちんと安定していないと9ボルトという表記があっても7ボルトになったり12ボルトになったりと変動してしまい記事が正常に動作しない原因になったりします。
そこでなるべく波のない安定した直流を取るために回路図3-1(※下部記載の本誌をご参照ください)のようにコンデンサーなどを使用して平滑化を行います。引用：齋藤和徳 電源回路 主電源 平滑化回路 Soul Power Instruments エフェクターの設計と製作 2017年2月, p.29, ラトルズ.
非安定化のACAは9Vと書いていても9V以上でているようです。
BOSS ACA-100G
ACA-100Gとは日本製で９V、200mA、非安定化
発売時期は手元の資料を探しましたが残念ながら不明です、ACA-100より一回り大きくなり電圧は200mAへアップ、1989年ごろACA-100として発売されていたアダプターの価格は税抜1500円だったようです。
(画像：BOSS 89年ごろのカタログ)
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BOSS PSA-100
PSA-100とは日本製、９V、200mA、プラグにBOSSの刻印が！
PSA-100が発売された頃はまだACA対応のエフェクターと混在していました。
私が初めて購入したBOSSアダプターはこのPSA-100、今考えれば全く何も考えずにACA対応のエフェクターに接続していました（笑）
角ばった形でACA−100に近い大きさです。
歴代アダプターで唯一グレーのプラグにBOSSの刻印があります、発売されていた頃ちょうどバブルの時代ですね、お金がかかってそうです（笑）
BOSS PSA-100G
PSA-100Gとは日本製、９V、200mA、安定化
規格は９V200mAと変わらないのですが、ひとまわり大きくなりました。
このPSA-100Gまで日本製です。
BOSS PSA-100P
PSA-100Pとは中国製、９V、200mA、安定化
規格はPSA-100G同様９V200mA、このPSA-100Pからmade in Chinaとなりました。
BOSS PSA-100S
PSA-100Sとは９V、電流は500mA、安定化、中国製
PSA100Gまでと形がかなり変わり複数口の電源タップにさしやすくなり、わかりやすい緑色のLEDランプつきました。
また、９V500mAと電流が高くなり、分岐させ複数のエフェクターをつなぐことなどが想定されていると考えられます。
PSA-100S以前のBOSS アダプターのケーブルの長さは２ｍ前後、この100Sは約３ｍと長くなっています。
プラグにBOSS PSA ADAPTERと書かれたラベルがあるのは、まちがいを防ぐ良いアイデアですね。
（画像：PSA-100SとPSA-100S2のケーブルの長さ比較）
BOSSのコンパクトエフェクターはかなり丈夫で説明書どおりに普通に使っていれば、少々なことでは壊れません。
しかし、時々スゴイ壊れたかたをしているジャンクをみますが、LINE６とかのAC-ACアダプターとか、12Vのアダプターとかを突っ込んだんじゃないかと思います。私も経験ありますがAC-ACアダプター突っ込んで煙が出ました、危険です（笑）
BOSS PSA-100S2
（画像：右側がPSA-100S2）
PSA-100S2とは９V、電流は500mA、安定化、中国製
PSA-100Sと同様の規格ですが、以下の点でマイナーチェンジが行われたようです。
（画像：右側がPSA-100S2）
PSA-100SとPSA-100S2の違い
- ひとまわり大きい
- ケーブルの長さが短くなった 約３ｍ→約２ｍへ
- LEDランプが緑色から青色へ
ケーブルの長さが短くなりましたが、PSA-100P以前のケーブルは2mぐらいだったので元に戻ったともいえます。
PSA-100Sの３ｍはちょっと長すぎかなとも感じていましたのでちょうどよいのではないでしょうか。
もし、ライブなどで長いケーブルが必要な方はオークションなどで旧「PSA-100S」を探してみると良いと思います。
BOSS ACAアダプターがない場合のPSAでの接続方法
ACA仕様のエフェクターにPSAをつなぐと…
※引用：OD-2などの設計開発を行ったボス株式会社の山田氏へのTHE OVERDRIVE BOOK2内でのインタビュー
昔はACAタイプ、今はPSAタイプというアダプターを使います。
PSAタイプは電流の電圧と同じような感じで、安定した９Vの電源を供給する。それに対しACAタイプはリップルと言って電圧が波打った状態で完全に安定化されていない。
そのリップルを取るのにちょっとした回路が入っているのですけど、その回路がエフェクター側に入っているんですよ。ーーーPSA方式のACアダプターを使っても音は出るのだが、そうなるとこれは本来の音ではないと？
電圧が下がってしまうので、その使い方はマズイですね。
むかしのエフェクターを今のACアダプターで使うには、ACアダプターを二股にするケーブル（パラレルDCコード：PCS20A）がありまして、それを繋いだ上で方側にPSAタイプのエフェクターを1個繋いでもらえれば昔のACAタイプのエフェクターもちゃんと動作します。
〜〜中略〜〜
あとはTU-12やNS-Sに搭載されている外部電源供給機能を使っても大丈夫ですし、BCB30やBCB60のペダルボードに搭載されている電源供給機能を使ってもOKです。
THE OVERDRIVE BOOK2（2008）「BOSS歴代オーバードライブの歴史を一挙総括」,ボス株式会社 山田康之(第1開発部 第2グループリーダー※当時)
, p.20, 株式会社シンコーミュージックエンターテイメント.
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BOSS PSA-100S アダプターのLEDが点滅する
以前酷使したPSA-100がケーブル内部で断線していると思われる状態になりました。
古くなったアダプターでよくある根本部分をグリグリすると一時的にもとに戻る状態です。
そのままビニールテープで固定して使用していたら、PSA-100のLEDランプが時々点滅するようになり、しつこくゴリ押しで使っていたら、その後完全に使用できなくなりました。
私の経験からPSA-100S アダプターのLEDが点滅する場合はケーブルやプラグなどどこかで断線の可能性があります。
接続する機器やライブのリスクマネジメントで考えて、新しいアダプターへ買い替えることをおすすめします。
BOSS アダプターまとめ
記事頭にも書きましたが、ACA対応のエフェクターにはACAを、PSA対応にはPSA、それぞれ専用アダプターのご使用をおすすめします。
しかし、PSAでACA対応のエフェクターに電源供給する方法もありますので、かなりプレミア化しているACAアダプターを買う必要性は低いのかもしれません。
私の経験でACA以外でなんだか調子悪いエフェクター（私の場合CS-2ですが）ACAアダプターを接続したら途端に元気になったということもあり、もし安価でACAを見つけたら一つ持っておくと役にたつかもしれません。
PSAアダプターをACA対応エフェクターの間違って接続しても、なんだか元気がないな〜ぐらいですみますが、ACAアダプターをPSA対応に接続するのはさけたほうが無難です。
たまにオークションなどで、「アダプターおまけします！」なんて書かれたあきらかにPSA対応のエフェクターにACAが付いていることがあります（笑）
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最後までお読みくださいましてありがとうございます。