BOOWY時代に使用していたディレイKORG SDD-3000が復刻していた!
2018/12/06 追記:再発で購入しました!レビューを追記しています。
KORG SDD-3000が復刻
ボウイ時代の布袋さんの使用していた機材やエフェクターはネットのお陰で、現在把握できるようになったが、非常に高額で取引されている。
手元にある資料で確認できる、一番古い布袋さんのセッティングは以下です。
1984年前半の布袋寅泰セッティング
■ギター
・ナビゲーター テレキャスター
■歪み
・HARDIST(YAMAHA)
・オーバードライブ(YAMAHA)
■ラインセレクター
・LINE SELECTER(YAMAHA)
■ディレイ
・DIGITAL DELAY SDD-3000(KORG)
■コーラス
・STEREO CHORUS(MAXON)
■アンプ
・JC-120(ROLAND)
・J-145(YAMAHA )〜1984年 PLAYER2月号より〜
私はいつの間にか酒に溺れた毎日になり(笑)ギター・マガジンの立ち読みすらしなくなっていたのだが、断酒をして色々なことに興味が戻ってきた先日、「The EFFECTOR BOOK Vol.25」という本を見つけた。
その本をパラパラめくっていると「KORG SDD-3000」が復刻しているという記事が掲載されており、気になったのでその雑誌を購入しました。
上記のPLAYERの布袋さん連載記述のとおり、1984年頃からすでに使われているエフェクターの「KORG SDD-3000」です。
SDD-3000 PEDAL についてKORGへのインタビュー(The EFFECTOR BOOK Vol.25)
ーーー結果として "SDD-3000 Pedal”はオリジナル機の持ち味を継承しつつ、現代のニーズにも対応する多機能なディレイに仕上がりました。ユーザー に対して、どこを一番アピールしたいですか?
KORG:
まずは“音質を確認していただきたいですね。
9v電池で作っているコンパクト·タイプのディレイとは全然違いますので。そこは強くアピールしたいです。
A/D D/Aコンバーターなどのパーツにもスタジオ機器と同等のクオリティを持つものを採用しました。
つまり一般的なストンプボックス·タイプのディレイとは、ハードウェア構成からして違うんですよ。
なおかつ音色に関しては、恐らく世界で一番オリジナル機に触っているダラス·シュー氏(U2エッジギターテク)にヒアリングしてもらって詰めていった、という背景もあります。
通常のストンプボックスとは、全く異なる作り方をしたんですよ。
もちろん商売ではありますが、オリジナル機に対しての我々の想い、そしてユーザーの想いを形にしたのが"SDD-3000 Pedal"と言えますね。
引用:The EFFECTOR BOOK Vol.25 (シンコー・ミュージックMOOK) P85 シンコーミュージックエンターテイメント 2014年9月
下の動画U2のエッジのギターテクのダラスシュー氏ですが、なんだかBOOWYのMEMORYのディレイが聴こえてきませんか?私の思い入れ強すぎですかね(笑)
先日ブログに書いた、「IN MY HEAD(BOOWY) の衝撃」記事の「BEAT EMOTION LOFT 2DAYS~ すべてはけじめをつけてから」LIVEではすでに使用されていると思われるディレイだ。
元々とても高額(発売当時の価格: ¥ 185,000)なうえ現在でも¥50000〜ぐらいの取引価格なので使用したことはありませんが、YouTubeなどでこのディレイを通した音を聴くと、これはボウイ曲のアルペジオか!と自分の感覚が反応します。
私の住んでいる田舎の楽器店には置いていなく、残念ながら試奏することができません。
復刻したKORG SDD-3000 PEDALとは
「The EFFECTOR BOOK Vol.25」の記事によれば「KORG SDD-3000」の復刻は、U2エッジのギターテクニシャンのダラス・シュー氏からSDD-3000の修理依頼を受け、復刻プロジェクトはスタートし、ダラス・シューと何度も調整を重ね完成したこの復刻版SDD-3000は開発スタッフが非常に自信を持って世に送り出した製品であるという。
また、エッジがこの機種を使い続けるポイントがプリアンプにあるらしく非常にウォームな太い音で、エッジは元音をこのプリアンプを通した音で調整している可能性があり、その独自なバイパス音も徹底的に実機を再現しているそうです。
(※エッジのセッテイングのアッテネーターについて、とても興味深い内容が雑誌の記事内にありますが、詳しくは「The EFFECTOR BOOK Vol.25」を読んでみてくださいオススメです!)
布袋さんのボウイ時代の音でも、この SDD-3000のバイパス音がが少なからず関係している気がします。
エッジはSDD-3000を何台も所有し、壊れたSDD-3000をニコイチで修理してまで使用していたそうで、世界中を沸かせたあのディレイサウンドを布袋さんが使用していたことは偶然ではなく、やはり布袋さんは、アーティストとして「良い音」を聴き分ける能力が秀でていたことがわかります。
以前私が通っていた練習スタジオのオーナーから教わりました。
優れたミュージシャンは良い楽器を選ぶことができると、例えばビートルズは楽器に当たり外れが多々あるあの時代に、当たりのリッケンバッカーなど、良い音をする楽器を選ぶことができる耳を持っていたから、作品がさらに時を超えたものになったと力説していました。
いわゆるドンズバと呼ばれ、高額取引されている布袋寅泰ボウイ時代使用機材ですが、このSDD-3000は使ったことありませんがSPXやノイズゲートのNG-01など、いくつか入手したことがあるのですが、時代を超えている音に時に磨かれた価値があると思います。
それにしても、SDD-3000欲しい。
でもバンドやってるわけじゃないので、あってもさほど弾くわけでもないし、でもこの値段なら手が出せる、、うーん、今いちばん使用頻度が高いのがLINE6のiPhoneにつなげるインターフェイスで遊ぶ程度、物欲がグルグル回る(笑)
以下2018/12/06追記、嬉しい再発、購入しました。
KORG SDD-3000 PEDAL 再発で購入しました
発売日は2018年12月1日で、島村楽器のツイッターで知ったのがその一週間前ぐらい、KORGのページにはそれらしいことは確認できず、価格は前回の3分の2ぐらいに値下げされているし、再発は嘘なんじゃないかとも思いました(笑)
ここ1年どんどん高騰し7~8万ぐらいまでヤフオクでプレミア化していて、こりゃ手が出ない、最初にこの記事を書いた2014年ごろに迷わず買っとけばよかったと後悔してたとこでした。
そうしたら、本当に値下げして発売されてるので思わず即買いです。
今回のKORG SDD-3000 PEDALの再発、ターゲットはエッジや布袋ファンで多分購買層は私と同じぐらいの40代?ボーナス時期とかもあってか3日ぐらいですべてのネットショップで売り切れてました。
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KORG SDD-3000 PEDAL レビュー
KORG SDD-3000 PEDALはギターをつなぐだけで音が良くなる
KORG SDD-3000 PEDALはまさにラックエフェクターにとおした太い音になる。
新機能はついているが、基本的に80年代ののディレイの2014年の復刻機種なので2018年も終わろうかといういま目新しさはない。
そもそも、このKORG SDD-3000 PEDALを買うギタリストはそんな未知の音は求めていないと思いますが。
ラックエフェクターの音
ものによるがラックのエフェクターはとても音が太くなる。
私がギターを弾き始めた80年代後半ごろ、プロのギタリストの機材、巨大冷蔵庫のようなラックエフェクターを雑誌で見ては憧れていた。
いまも巨大なシステムのギタリストもいると思いますが、以前古い80〜90年代のラックエフェクターが今から10年ほど前ぐらいリサイクルショップで数千円で投げ売りされているのをよく見つけた。
その古いラックもいつの間にかどんどん中古相場が上がってしまいました。
流石にSDD-3000はなかったですが上記画像のMIDIVERB2、マイブラ、リンゴデススターとかシューゲイザー系からトミー・エマニュエルが使っているということでテクニカルなソロギタリストにも人気ですが1000円ぐらいで購入、SDE-1000とかも同じぐらいです。
見つけるたびに買ったり、売ったり自宅で自己満足してましたが、明らかにラックはコンパクトより音が良くなる。
※この書き方少し誤解があるかもしれません、私はコンパクトエフェクターの音の感覚が古いままです。最近のコンパクトエフェクターの音質はかなり向上していると思います。
ラックがなぜ良い音と感じるのか、詳しくないのでKORGへのインタビューから推測するにパーツや電源とか関係しているんでしょうか、音楽機材は新しければよいというわけでもなく、ラックはもともとは何万円とするプロ用機材です。
“SDD-3000 Pedal”は、プロ·ユース機器として開発がスタートした側面もあります
オリジナル機はギタリストだけに向けて作られた製品ではありませんでしたが、 “SDD-3000 Pedal”は主としてギタリストに向けて開発した製品です。
ギタリストが使うのであれば足下にあった方が圧倒的に便利です。だからフロアタイプにしました。
そして“SDD-3000 Pedal”は、プロ·ユース機器として開発がスタートした側面もあります。
なので、MIDI機能も搭載してあるんです。
引用:The EFFECTOR BOOK Vol.25 (シンコー・ミュージックMOOK) P85 シンコーミュージックエンターテイメント 2014年9月
あの冷蔵庫のようなラックでライブをしていたギタリストの方々の気持ちがわかりました。
単純に音がいいのでコンパクトに組み合わせて使っていたんですね。
KORG SDD-3000 PEDALはコンパクトに比べるとでかく不便だが、そもそも比べるのはコンパクトではなく利便性の良いラックエフェクターとして使用する機種ですね。
SDD-3000 PEDAL についてKORGへのインタビュー(The EFFECTOR BOOK Vol.25)
- 9Vアダプター仕様にしつつ、内部で昇圧する方式を採用
- 他の機種で採用したらコスト的に怒られそうなこともやっている
- "SDD-3000 Pedal”に関しては、電源電圧をオリジナル機と同じにしたかった。
ーーーーー(U2 のエッジのSDD-3000の使い方が)開発側が全く想定していなかったであろうイレギュラーな設定がむしろ投的な使い方になっていたわけですね?
KORG:アッテネーターの設定で歪ませるなんて使い方は想定外ですからね。
でも、実際にはそうやって使用されているのですから、復刻するにあたっても同じ仕様にする必要があります。そのためには、電源電圧に関しても近いものにしなければなりません。
ですが、専用ACアダプターで電源を供給するのでは使い勝手が悪く、現代の機材環境には馴染みません。そこで、9Vアダプター仕様にしつつ、内部で昇圧する方式を採用しました。
“SDD-3000 Pedal"のアナログ回路はそのために作ったようなものなんです。実は他の機種で採用したらコスト的に怒られそうなこともやっているんですよ(笑)。
それでも、オリジナル機に忠実にするため、という理由で押し切りました。
ーーー電源部分はそんなに重要なのでしょうか?
KORG:インターネットに回路が出回っていることもあって、オリジナル機のプリ·アンプ部だけコピーしたぺダルを作っている方もいますよね。
自分でも購入して試してみたのですが、回路は完コピでも音がどこ か違うんですよ。
それは電源部分に関して、ほとんど 考慮されていないからだと思うんです。そういうこともあって、"SDD-3000 Pedal”に関しては、電源電圧をオリジナル機と同じにしたかったんです。
昇圧するにしてもプラスだけの片電源ではなく、両電源にしました。
つまり、そこの部分はアナログでしっかり作って、アナログで補えない部分はDSPにまかせたんです。
引用:The EFFECTOR BOOK Vol.25 (シンコー・ミュージックMOOK) P85 シンコーミュージックエンターテイメント 2014年9月
コンテストとかでも一曲のためにでかいラック持ってくる強者もいますが、何段にもなったラックエフェクターをいちいちライブハウスに運ぶのは面倒です。
KORG SDD-3000 PEDALはこの大きさでKORG SDD-3000の音になるのが魅力です。
KORG SDD-3000 Pedalのディレイの音
ディレイ音はイメージどおりのちょっとフィルターがかかった音、ワウとかアナログシンセとかもそうですが、くもった音ってなぜかグッときますね。
KORG SDD-3000を多用したU2のアルバム「ヨシュア・トゥリー」は全世界2,500万枚売れているし、布袋さんもボウイ途中からCOMPLEXでもKORG SDD-3000をメイン、サブ用にと2台セットされています。
完全に名器ですよ。
オリジナルを作ったメーカーが誰よりも使い方と音に詳しいU2のギターテクの方と徹底的にこだわって復刻した機種。
弾いているとなんだか贅沢な気分になります。
KORG SDD-3000 PEDALのアダプター
専用アダプターKORG KA181がついています。
KA181はリニューアルしているようで、軽くなりアンペア数が高くなっています。
古いKORG KA181はギリギリ600mAですね。
関連記事:BOSSコンパクトエフェクター用アダプターの代用「KORG KA181」
アダプター9Vセンターマイナスですが、仕様が9V 600mAなので、BOSSPSAは使えなさそうです。電源が落ちたり、誤作動する可能性があります。
9Vでアンペア数が高いのはあまりないですが、付属のKORGの専用アダプターが無難ですね。
KORG SDD-3000 PEDALまとめ
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
※時々キャンセルがあったのか、1台とか販売されているときがあります。
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